ブルガリア
ソムリエの勉強をしている方は、ソムリエ教本の重さと情報量の多さに嫌気がさす方もいらっしゃるでしょう。
そこでソムリエ教本をグッと要点だけまとめました、今回は【ブルガリア編】。
約1時間もかけて読んでいただければソムリエ試験におけるブルガリアについて理解を深め、
1点は確実に加点できる内容にまとめました。一緒に勉強していきましょう。
ブルガリアってどんな国?
ヨーロッパの中でも観光地として人気急上昇中の国ブルガリア。日本ではブルガリア=ヨーグルトとして有名ですが、実はローズオイルの生産量が世界一だったり、貴重な世界遺産や遺跡が保存状態良く保たれていたり、美味しい料理やワインが堪能できたり・・・と、今大注目の観光地です。
プロフィールと歴史
北部はドナウ川に沿ってルーマニア、南部はギリシャとトルコ、西部はセルビアとマケドニア、東部は黒海に面する。 ヨーグルトやバラの栽培が有名で世界最古のワイン醸造と輸出国の一つ。 「ラキア」というブドウや梨など様々な果物から造るアルコール40度以上の蒸留酒がポピュラー。
・1908年
オスマン帝国か独立
・1947年
国営企業(VINPROMブルガリア酒類取扱公団)が栽培から醸造、輸出までを管理し国営化。 ジョージアの固有品種ルカツィテリで白ブドウ畑の4割を占めていた。
・1968~1970年
カリフォルニア大学のアメリン教授が技術的指導をして国際品種などの栽培が始まる。
・1970年代後半
輸出国の9割は旧ソ連
・1978年
フランスのワイン法に基づくワイン法を定め、原産地呼称の意識が定着する。
カベルネソーヴィニヨンが一大ブームとなり、一時は世界第2位のワイン生産国になる。
ゴルバチョフ政権がアルコール規制政策を打ち出し、ワイン産業に大打撃を受ける。
・1991年
ワイン産業が民営化する
・1999年
テロワールの概念を導入した新たなワイン法が導入
・2007年
EUのワイン法に基づくPDOとPGIが採用される。
ワイン産地と特徴
■北部:ドナウ平原
ブルガリア最大のワイン産地の一つ。畑面積は全体の3割を占める。
国際品種のほかに土着品種のガムザも植えられている。
■東部:黒海沿岸
ドナウ平原とトラキアヴァレーにまたがる広域。
土着品種のディミャットをはじめ白品種に定評がある。
■南部:トラキアヴァレー
東部はボルドー系品種、西部は土着品種マヴルッド、南部はオーガニック栽培を可能としている
■南西部:ストゥルマ渓谷
エーゲ海の影響を受け温暖な大陸性気候。赤ブドウ品種メルニックに定評がある。
主なブドウ品種
2000種を超える土着品種があり、白ブドウではルカツィテリが最も多く栽培されている。
■白ブドウ
・ルカツィテリ
・ディミャット
・レッドミスケット
■黒ブドウ
・ガムザ(カダルカとも呼ばれる)
・メルニク
・パミッド
・マヴルッド
■交配品種)
ルビン=シラー×ネッビオーロ
ワイン法と品質分類
2007年EUのワイン法に基づく原産地呼称保護ワインPDOと地理的表示保護ワインPGIが採用され、2013年に改正。
Reservaという名称はPDOまたはPGIで単一品種のみ使用し、最低1年間熟成したものに使用できる。